2023-01-05 18:05:13 JST
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(2023-01-05) 九鬼山、御前山。快晴。新年最初ということで縁起よく大きな富士でも拝もうと山梨にする。富士山眺望の山といえば三ッ峠山。 3つある頂きの最高峰は開運山とありまさしく縁起がいい限りなのだが、1700mあるので山頂だと氷点下10度とかになりそうだ。寒いのが苦手なので1000m以上は行く気がしない。少し手前の九鬼山970mにする。縁起を求めて富士の近くまで来たものの鬼の付く山に登るとあれば、はたして縁起が良いのか悪いのかわかりませんな。東京から二時間以上かけて壬生駅下車。駅前に商店の一つもない田舎によくある無人駅。登山口まで20分ばかりは車道歩き。国道の電光版によると気温はマイナス2度。山に入る前から寒いわい。三ッ峠山にしなくてよかった。手袋、耳当て必須。頬など外気に触れている部分は冷たさが突き刺さってくる。舌で探ると歯茎まで冷えているのがわかるくらいだ。登り始めの西北斜面は薄暗い陰気な道で寒い上に気が滅入る。近辺の駅で降りたハイカーがいなかったことから本日この山域は私一人だろう。全体的に岩石質の尾根で結構急である。土道部分もしばらく雨がないため乾燥して埃っぽく、その上を落ち葉が覆っているため岩道以上によく滑る。ロープも多く下りは注意して進む。1時間半ほどで九鬼山山頂。ここまで来たら富士山はやはり巨大ですな。関東では見慣れて見飽きた気味の富士ではあるが、朝の陽を受けた純白の頂きはやはり神々しいものである。一応、九鬼山は秀麗富嶽十二景の一つではあるのだが、山頂は南には開けておらず富士の景色はあまり良くない。途中の天狗岩の方が富士山を含めたパノラマを楽しめる。さて、とにかく寒い。幸い風は強くないのだが、それでも手袋なしではすぐに手が痛くなってくるので食事をする気にはなれない。一度大きく下って、馬立山、御前山経由で猿橋駅まで歩くことにする。尾根上はよくある針葉樹の植林と広葉樹主体の自然林との混成。針葉樹は暗いけど道は歩きやすい。広葉樹は葉が落ちて明るいけれど歩きにくい。それなりに急なので滑らないようにゆっくりと進む。葉が落ちて富士山を眺めながら歩ける良いコースだけど、木々の隙間から見え隠れするという感じなので雄大さは感じられない。残念。御前山だけは岩山なので木が生えていない。本日最後の富士山を拝む。しかし、この山域、低い割に相当急です。それでもって、岩とザレが多い。頻繁にトラロープはあるんだけど、鎖と違って頼りないから体重をかけるわけにもいかず、安心感が全くない。気楽に縁起を担ぎに来たつもりであったが、結果的には新年から修行になってしまった。