2019-04-27 00:54:29 JST
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(2019-04-24) カミーノ11日目。雨。今日の同室はねぼすけが多いのか6時30分になっても誰も起きず。 7時前薄明るくなる頃にパッキング開始。出発は7時10分。雨は降っていないが、予報では雨。ザックカバーにレインコートを上下ともに着込む。昨日までは下半身は濡れてもいいやと思っていたが、気温数度に強風が重なれば耐えられるものではない。街を過ぎ荒野に入る頃雨が降り始める。逃げ場がない状態での仕打ち。神様はやはり意地悪だ。湿った冷たい風が吹くと雨が降り始める。即ち、雨、風、寒さはセットでやってくる。 10キロ歩いて谷間の街Hornillos del Caminoに到着。朝食を取っていないため、とにかくカロリーが足りない。懐のカステラを取り出す。が、雨に濡れた手がかじかんで動かない。補給を諦めて進む。この天気で先を目指していいものかと不安になっていたのだが、とりあえず進むと町外れで引き返してくる人がいる。どうやら私と目的地が同じらしい。一人なら無理でも二人なら行けるだろうということで連れ立って進む。イングランド人のリチャード、銀行を退職したと言っていたから60歳過ぎだろう。私とペースが変わらない驚きの体力の持ち主である。上り坂も一向にスピードダウンしない。さて、進む決断をしたものの本当の試練はここからであった。とにかく風が強い。遮るものの何もない丘は見渡す限り小麦畑である。どうも雨が白く見える。雪が混じってんじゃないかと思っていると案の定ミゾレになり、 30分ばかり進んだ頃には本格的な吹雪となった。雪が水平に飛んでいく。風上となる左腕には雪が張り付き、あまりの冷たさに上腕がしびれてくる。気温は、、、氷点下、、、じゃないか?リチャードのザックにも雪が積もっている。やっとのことで10キロ2時間を耐え忍び、少し下ってHontanasの街に到着。ようやく雪は雨に変わった。街の気温計は3度。やはり道中は0度近かったようだ。この先も泥田のようなぬかるみ道、続く強風と災難はやまなかったが、雪の中を進んだ2時間に比べればなんでもない。13時に目的地のCastrojerizに到着。熱いシャワーを浴びてようやく手が動かせるようになった。写真?撮ってねーよ。てか、そんな余裕なかったわ。今日の私は昨日の私よりも幾分強くなった気がする。リチャードは今日をして「チャレンジングな一日」と称していた。正にそのとおり。さて、本日宿泊したアルベルゲは韓国人に人気があるのか同室8名のうち私以外は全員韓国人。ちなみにカミーノをしている韓国人は多い。10人のうち2、3人はアジア人。そのうち9割は韓国人。残り1割が台湾人で、日本人や中国人、香港、シンガポール出身者と出会うのは稀である。 1週間に1人会うかどうか。年間30万人がカミーノをやるそうだから韓国人だけで5、6万人はいそうである。